いきいき!エバーグリーンラブ: 7月 2016

2016年7月18日月曜日

レシピ*低糖質カシューナッツ アイスボックスクッキー

小麦粉と砂糖を使わずにクッキーを焼こうとすると、いくらこねてもパラパラしてまとまらず、成形できないのが悩みでした。

ためしに、アイスボックスクッキーの要領で、冷蔵庫で冷やしたところ、包丁で切れる程度に固まって、かなり本物に近いクッキーができました。

【材料】
  • カシューナッツ(塩つき)    120g
  • エリスリトール(ラカント、ラカンカットなどでも) 40g
  • ふすま             20g
  • 卵               1個
  • バター             50g
※ 無塩のカシューナッツであれば、塩少々、追加してください

【作り方】
  • カシューナッツをバイタミックスで粉にする。
  • 室温に戻してやわらかくしたバターと卵を1に加え、さらに混ぜる。
  • 2をボールに入れて、ふすまとエリスリトールを加え、ヘラで混ぜる。
  • 3を棒状にして、ラップで包み、冷蔵庫で1時間以上(夏場は2時間くらい)冷やす。
  • 4を1㎝幅に切って、クッキングシートを敷いた鉄板に並べる。
  • オーブン(予熱なし)170℃で15分焼く。

※ カシューナッツをバイタミックスで砕くときには、回転を遅くして、回しながら、上の穴から10粒くらいずつ落とします。右手でカシューナッツを入れて、左手で穴をふさぎます。完全に細かくはなりませんが、クッキーに使うのであれば、この方法で十分です。

糖質は全部で26.3g。
全部食べても、6枚切りの食パン1枚より少ないくらいです。
ごはんでいえば、お茶碗に半分程度ですね。

エリスリトール

甘味料として、今回はエリスリトールを使いました。

これまで使っていたラカンカットやラカントと何が違うかというと、甘草エキスや羅漢果エキスなどのエリスリトール以外の甘味料を含まないことです。

エリスリトールの甘さはさっぱりしていて、後味が残りません。

それが、砂糖に比べて物足りなく感じられるので、なるべく砂糖に近づけることを目的に、甘草エキスや羅漢果エキスが加えられています。

ただし、これらは高価なので、お値段がその分高くなってしまいます。

ラカンカットの成分
  • エリスリトール 98.3%
  • 羅漢果エキス 1.2%
  • 甘草エキス 0.5%
ラカントの成分
  • エリスリトール 99.2%
  • 羅漢果エキス 0.8%

小麦ふすま(ブラン)

ふすまは、小麦の外側の皮の部分です。

ふすまが入ると、小麦の香ばしい風味が加わります。
が、最大のメリットは、食物繊維が豊富なことでしょう。

食物繊維を糖質と一緒に摂ると糖質がゆっくり吸収され、血糖値の上昇が緩やかになります。
空腹感を抑える食べ方

また、食物繊維は、腸内細菌の餌としても有用です。
大腸がんのリスクが減るというデータもあります。
短い期間でも、健康な食事でがんのリスクが減る

小麦フスマの主な栄養成分(100g当たり)は下記のとおり。
  • 食物繊維    50g
  • カルシウム  103mg
  • 鉄         15mg
  • マグネシウム  520mg
  • 亜鉛        11mg   (日清ファルマ㈱)
食物繊維が多いとされているインゲン豆(ゆで)で、100g中13.3gですから、100g中50gが食物繊維というのは破格です。

ふすまはネットで、
株式会社ユウテック 江別製粉 小麦ふすま 500g
アマゾンで¥271 (+ ¥160 のメール便配送料)

という製品を買っています。
もっと粒子を細かくした
『微粉焙煎小麦ふすま』
という商品もありますが、お値段が上がります・・・

舌触りを重視される場合は、粗いふすまを購入して、バイタミックスで細かくするという手段もあります。
私もはじめは細かくしていましたが、最近はサボって、粗い方をそのまま使っています…

2016年7月13日水曜日

関節痛サプリのウソ

私たちくらいの年齢になると、関節リウマチや、痛風などの病気以外で、膝の痛みやそのほかの関節の痛みに悩まされる人が多くなります。

いわゆる変形性関節症です。


原因はさまざま考えられますが、過体重や肥満での関節への荷重や、激しい運動などで、関節に長年負担をかけたため、関節を覆っている軟骨がすり減ってしまい、いわば関節のクッションがなくなって、関節の骨同士が当たり、痛みとなるものです。

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膝関節の解剖図
左側が右膝を正面から見たもの、右側が内側側面から見たもの。
水色の部分が軟骨で、クッションの役割をしている。
関節軟骨がすり減ってしまうと痛みが生じる。

大腿四頭筋や膝屈筋などを鍛えていれば、大腿骨と脛骨の間隙を支えることができ、
仮に軟骨がすり減っていても痛みが出にくくなると考えられる。


軟骨がすり減っていても初期には自覚症状がないため、65歳以上の発症が多く、日本での40歳以上の変形性膝関節症患者は2530万人以上と推測されるそうです。
川口 浩ら:変形性関節症の大規模臨床統合データベースの構築と、これを用いた観察疫学・ゲノム疫学研究.日本整形外科学会誌 82(2)2008

治療法は、ひどい場合は、人工関節に入れ替える手術となってしまいます。
しかし、そこまでいかない軽度の場合は、決め手になる治療法はなくて、減量と適度な運動が勧められています。
以前は、整形外科の医師はヒアルロン酸を関節内に注射する治療を行っていましたが、これも有効性が確認できないとされ、アメリカの学会のガイドラインでは推奨しないとされています。
AAOS Releases Revised Clinical Practice Guideline for Osteoarthritis of the Knee

医療費の高騰が言われているのに、これらの薬に未だに健康保険が適応されているのが不思議です。
それとも日本人だけには特異的に効果があるというのでしょうか?

中年以降に膝が痛くならないためにも、早くからの適切な運動習慣と、体重管理が重要ということです。

さて、膝の痛みに効くとされるヒアルロン酸やコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンなどのサプリメントや医薬品がたくさん売られています。

これらに効果がないことは、これまでたくさんの研究で証明済みです。

このブログをお読みいただいている皆さんは、これらのサプリに騙されない方々と思いますが、お友達に、まだ、本当のことを知らないで、痛みから藁をもつかむ思いで高価なサプリメントを使っている人が居られるかもしれません。

今日は、これらのサプリや医薬品がウソであることを説明できる決定的な研究が発表されたので、ご紹介します。

成人以降は関節の軟骨は再生されない

Katja M. Heinemeier et al. Radiocarbon dating reveals minimal collagen turnover in both healthy and osteoarthritic human cartilage. Science Translational Medicine  06 Jul 2016: Vol. 8, Issue 346, pp. 346ra90. DOI: 10.1126/scitranslmed.aad8335

Why knee injuries often don’t heal

【研究の方法】

  • 1935~1997年に生まれた23人の膝関節の組織サンプルを採取し、軟骨が再生されているかどうかを炭素の同位体(14C)の含有量を利用して調べる。
  • サンプルを採取したのは2012から2014年の期間。
  • 膝関節の組織サンプルを提供したのは、15人が変形性関節症(OA)で、8人が健康な人。
  • 膝関節の軟骨中の炭素の同位体(14C)の含有量について、変形性関節症の人のサンプルと、健康な人のサンプルとを比較したり、年代別に比較したりした。
  • サンプルは、膝の関節で最も負荷のかかる中心部と、負荷の少ない辺縁部でも比較した。
  • 大気中の14Cは1950年代に核実験が盛んに行われて増加したが、1963年に国連で調印され1970年3月に発効した核拡散防止条約以降は一気に減少した。
  • つまり、1950年ごろから70年ごろに生まれた人たちの組織は、14Cを多く取り込んでいる。
  • 現在は核実験が禁止されているので、大気中の14Cは微量で、14Cを含む組織もわずかである。
  • 仮に、軟骨が再生されているなら、1950年ごろから70年ごろに軟骨に取り込まれた14Cは減少して、現在の大気中の濃度と同じくらいになっているはずである。
  • 仮に、軟骨が再生されていなければ、軟骨中の14Cは高いままのはずである。

※陽子の数が同じで中性子の数が異なる元素を同位体という。炭素(C)の大部分(98.9%)を占める炭素12(12C)の原子核は6個の陽子と6個の中性子、1.1%を占める炭素13(13C)は6個の陽子と7個の中性子でできている。炭素14(14C)は炭素全体の0.00000000012%を占め、原子核は6個の陽子と8個の中性子でできている。

【研究の結果】
  • 大気中の14Cの濃度は、1960年代の終わりから急激に減少していた。
  • 軟骨の中のコラーゲンに含まれる14Cの濃度は、それぞれの年代生まれの人たちが8-13歳くらいの頃の大気中の14Cに近かった(つまり、参加者の成長期に14Cが取り込まれて作られた軟骨のまま入れ替わりがない)。
  • 1935年や1940年代、1997年生まれの参加者のサンプル軟骨の14Cは少なく、1950年代に生まれた人たちの軟骨のサンプルは最も多く14Cが含まれていた。

【研究から考えられること】
  • 軟骨は成長期を過ぎて成人以降では再生されないと考えられる。
  • 一度、傷ついた軟骨は自己修復できないことから、軟骨を大事にしなければならない。

適度な運動と体重管理で軟骨にやさしい生活を

いかがですか?

ちょっとショックな結果ですね。
スポーツなどでの骨折は2-3か月で治癒するのに、痛めた膝がなかなか治らない理由がはっきりしました。

軟骨のコラーゲンが入れ替わらないのなら、どのような方法でコラーゲンなどのサプリメントや医薬品を投与しても、まったく無駄なことが分かりました。

さらに、体重管理と適切な運動をして筋力をつけて、膝に負担をかけない生活習慣がとても大事なこともわかりました。
大腿四頭筋や膝屈筋などを鍛えていれば、大腿骨と脛骨の間隙を支えることができるので、仮に軟骨がすり減っていても痛みが出にくくなると考えられます。

でも運動は、適度に行い膝に負担となるようなスポーツは控えるべきですね。

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2016年7月5日火曜日

レシピ*低糖質おやつ かぼちゃケーキ


低糖質かぼちゃケーキ
小麦粉を使わないかぼちゃケーキです。
すべて、バイタミックスで混ぜたので、後片付けも楽チンです。
写真はクルミ入り。
パプリカを入れてもおいしいです。
おやつにも、朝ごはんにも。


【材料】
A
カボチャ  250g
卵      3個
味噌(白) 小さじ1
バター   40g

B
ラカント         大さじ2
ベーキングパウダー 小さじ1
グルテン         40g
ふすま           20g
(低糖質にこだわらなければ、グルテンとふすまの代わりに小麦粉60gでも)

C
クルミ   50g
シナモンパウダー 適宜
パプリカ(あれば)

【作り方】
  1. かぼちゃを角切りにして皮をむき、電子レンジでチンする(500w 2分ほど)
  2. バターは室温に。硬ければ、電子レンジで柔らかくする。
  3. Aの材料を全部バイタミックスに入れて粉砕する。
  4. Bも加えて粉砕する。
  5. クルミを1/4くらいに砕いて、4に入れ、へらで混ぜる。(注意:ミキサーにはかけません)
  6. パプリカがあれば1㎝角くらいに切って、一緒に混ぜる。(注意:ミキサーにはかけません)
  7. 器にクッキングシートを敷いて流し入れる。(ここでは22cm×12cmの浅い容器を使っています)
  8. 上からシナモンをふる。
  9. 170℃(予熱なし)のオーブンで35分焼く(温度、時間は調整してください)


かぼちゃといえば、甘くてほくほくしているので糖質が多いように思われますが、お米やイモ類に比べて、かなり低糖質です。

満腹感も得られるので、サラダや野菜炒めでは物足りないと思われるときに、活用すると良いですね。

ご参考までに・・・
白米は糖質が多いばかりで栄養価が低い食材であることがわかります。

糖質は抑えたいけれど、お米はやめられないという方は多いと思います。
そのようなときには、玄米や、イモ類、カボチャなど、徐々にほかの食材に切り替えていくことを考えてみてはいかがでしょうか。