⇒4~5人に1人が糖尿病予備軍!
ちょっと復習しましょう。
食後の血糖値と糖尿病予備群=前糖尿病/糖尿病の判定 |
前の食事から10~14時間後の空腹時に、血糖値が110~126mg/dLの人は「空腹時血糖異常(IFG)」
食後(食べ始めから2時間後)に、血糖値が140~200mg/dLの人は「耐糖能異常(IGT)」
と呼ばれ、どちらも糖尿病予備軍とされます。
最近はこの糖尿病予備群を「前糖尿病」とも呼びます。
日本での、糖尿病予備軍=前糖尿病と糖尿病の人は4~5人に1人の割合です。
現代の日本では、それだけ空腹時や食後の高い血糖値が続く人が多いということです。
さて今日は、この糖尿病予備軍=前糖尿病の人は癌になるリスクが15%高くなるという研究を紹介します。
Yi Huang et al, Prediabetes and the risk of cancer: a meta-analysis
これまでに行われた複数の研究の結果を条件をそろえてまとめなおして分析する、メタ解析という方法で、16件の研究から891,426人のデーターを分析しました。
16件の研究のうちわけは、4件がアジア、11件がアメリカかヨーロッパ、1件はアフリカでの研究でした。
その結果、糖尿病予備軍=前糖尿病の状態であることは癌になるリスクを平均で15%高めるという結果が得られました。
これまでに行われた複数の研究の結果を条件をそろえてまとめなおして分析する、メタ解析という方法で、16件の研究から891,426人のデーターを分析しました。
16件の研究のうちわけは、4件がアジア、11件がアメリカかヨーロッパ、1件はアフリカでの研究でした。
その結果、糖尿病予備軍=前糖尿病の状態であることは癌になるリスクを平均で15%高めるという結果が得られました。
癌の種類別にみると、胃癌と大腸癌では相対リスクは1.55、肝臓癌で2.01、膵臓癌で1.19、乳癌で1.19、子宮内膜癌で1.60でした。気管支癌・肺癌、前立腺癌、卵巣癌、腎臓癌、膀胱癌ではリスクは上がりませんでした。
相対リスク2.01というのは、健康な人のグループで、ある一定の期間で肝臓癌になる人が1人だとすると、同人数の糖尿病予備軍=前糖尿病の人のグループでは同じ期間で肝臓癌になる人がおよそ2人になるということです。
言い換えれば、糖尿病予備軍=前糖尿病の人は肝臓癌に2倍かかりやすいといえます。
わかりにくいと思うので、絵にしてみました。
イメージできるかな?
では、糖尿病患者さんではどうなのでしょう。
糖尿病(主に 2型糖尿病)の日本人の患者さんでは、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌、子宮内膜癌、膀胱癌のリスク増加することがわかっています。
糖尿病と癌に関する委員. 糖尿病と癌に関する委員会報告.糖尿病 56(6):374~390,2013
今回の研究が注目されるのは、糖尿病患者さんと同じように、糖尿病予備軍=前糖尿病の人でも癌のリスクが上がることがわかった点です。
わかりにくいと思うので、絵にしてみました。
イメージできるかな?
糖尿病予備軍・前糖尿病の人は肝臓癌に2倍かかりやすい |
では、糖尿病患者さんではどうなのでしょう。
糖尿病(主に 2型糖尿病)の日本人の患者さんでは、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌、子宮内膜癌、膀胱癌のリスク増加することがわかっています。
糖尿病と癌に関する委員. 糖尿病と癌に関する委員会報告.糖尿病 56(6):374~390,2013
今回の研究が注目されるのは、糖尿病患者さんと同じように、糖尿病予備軍=前糖尿病の人でも癌のリスクが上がることがわかった点です。
糖尿病予備軍・前糖尿病の人は、空腹時血糖異常(IFG)や耐糖能異常(IGT)のどちらかあるいは両方になっています。
これらはインスリンの働きが悪くなるインスリン抵抗性になっているとなりやすくなります。
インスリン抵抗性というのは、脂肪細胞や筋肉の細胞がインスリンの指令に抵抗してグルコース(ブドウ糖)を取り込まなくなることを言います。
そして、脂肪細胞や、筋肉の細胞にグルコース(ブドウ糖)が取り込まれなくなって、血液の中にだぶついてしまうのです。
これが高血糖の状態。
こうなると、身体は血糖値を下げようとして、さらにインスリンを出そうとします。
ところが、このような状態の人の膵臓はすでに疲れきっていて、血糖値に見合ったインスリンを出すことができません。
それに加えて、インスリンの指令を受け取る細胞はすでに抵抗状態にあるので、いうことを聞いてくれません。
このようにして、血糖値は下がらなくなり、糖尿病へと進んでいくのです。
糖尿病と診断されていなくても、インスリン抵抗性になるような生活習慣、つまり、単純糖質の取りすぎ、食べすぎ、肥満、運動不足のような生活を続けると、糖尿病のリスクだけでなく、癌のリスクも上がってしまうということですね。
はじめにご紹介したように、糖尿病予備軍=前糖尿病と糖尿病の人は日本人の4~5人に1人。
この人たちはインスリン抵抗性になっている人といえます。
あなたの生活は、大丈夫ですか?
糖質や糖尿病については下記もご覧ください。
血糖になる栄養素
何を食べると血糖値が上がる?
「糖類オフ」と「糖質オフ」の違い
ブドウ糖と果糖の毒性
果糖はブドウ糖より危険
果糖は別腹
糖類を食べるとおなかがすく?
糖質は食べ物でとる必要はない?
糖質制限で二日酔いから解放?
アルコール飲料 角砂糖いくつ分?
スポーツドリンクで糖尿病に?
お酒と糖類の依存性
あなたの1日の糖質量
糖質制限 糖質は何gまでOK?
糖尿病
4~5人に1人が糖尿病予備軍!
糖毒性で糖尿病予備軍に??
グルコーススパイクに注意
インスリンは肥満ホルモン?!
早食いはメタボの元
厚労省お墨付き栄養法で糖尿病?
低GI食品って意味ある?
やっぱりGIはあてにならない
糖尿病予備軍は癌リスクが15%高い
これらはインスリンの働きが悪くなるインスリン抵抗性になっているとなりやすくなります。
インスリン抵抗性というのは、脂肪細胞や筋肉の細胞がインスリンの指令に抵抗してグルコース(ブドウ糖)を取り込まなくなることを言います。
そして、脂肪細胞や、筋肉の細胞にグルコース(ブドウ糖)が取り込まれなくなって、血液の中にだぶついてしまうのです。
これが高血糖の状態。
こうなると、身体は血糖値を下げようとして、さらにインスリンを出そうとします。
ところが、このような状態の人の膵臓はすでに疲れきっていて、血糖値に見合ったインスリンを出すことができません。
それに加えて、インスリンの指令を受け取る細胞はすでに抵抗状態にあるので、いうことを聞いてくれません。
このようにして、血糖値は下がらなくなり、糖尿病へと進んでいくのです。
糖尿病と診断されていなくても、インスリン抵抗性になるような生活習慣、つまり、単純糖質の取りすぎ、食べすぎ、肥満、運動不足のような生活を続けると、糖尿病のリスクだけでなく、癌のリスクも上がってしまうということですね。
はじめにご紹介したように、糖尿病予備軍=前糖尿病と糖尿病の人は日本人の4~5人に1人。
この人たちはインスリン抵抗性になっている人といえます。
あなたの生活は、大丈夫ですか?
糖質や糖尿病については下記もご覧ください。
糖質
血糖になる栄養素
何を食べると血糖値が上がる?
「糖類オフ」と「糖質オフ」の違い
ブドウ糖と果糖の毒性
果糖はブドウ糖より危険
果糖は別腹
糖類を食べるとおなかがすく?
糖質は食べ物でとる必要はない?
糖質制限で二日酔いから解放?
アルコール飲料 角砂糖いくつ分?
スポーツドリンクで糖尿病に?
お酒と糖類の依存性
あなたの1日の糖質量
糖質制限 糖質は何gまでOK?
糖尿病
4~5人に1人が糖尿病予備軍!
糖毒性で糖尿病予備軍に??
グルコーススパイクに注意
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早食いはメタボの元
厚労省お墨付き栄養法で糖尿病?
低GI食品って意味ある?
やっぱりGIはあてにならない
糖尿病予備軍は癌リスクが15%高い