いきいき!エバーグリーンラブ: BMIが正常でも死亡率が上がる原因?

2015年11月19日木曜日

BMIが正常でも死亡率が上がる原因?

体重や、BMIが適正でも、筋肉が少なく、体脂肪や腹部肥満(内臓脂肪)が多ければ、不健康な質の悪い体格であると考えられることは以前お話ししました。
⇒体重・BMIより筋肉量が大事

今回は、それを裏付ける長期間の観察研究が発表されたのでご紹介します。
この研究のミソは、正常体重の人たちを対象にしたところです。

BMIが正常でも腹部肥満は死亡率を上げる


Normal-Weight Central Obesity: Implications for Total and Cardiovascular Mortality

【研究の狙い】
正常体重の人たちの腹部肥満(内臓脂肪)と全般的な死亡率、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患による死亡率との関係を見る

【研究の参加者】
18 -90歳の 1万5184人 (内52.3% は女性)

【研究の方法】
参加者のBMI(体格指数)と腹部肥満(ウエスト/ヒップの比)を測定して、全般的な死亡率、心血管疾患による死亡率を平均14.5年間観察して分析した。

【研究の結果】
男性では同じBMIでも腹部肥満のある人は87%死亡するリスクが高かった。
女性では同じBMIでも腹部肥満のある人は48%死亡するリスクが高かった。

腹部肥満の人の死亡するリスクが高いことは、何れの年齢やBMIでも統計学的に確認できた。

【研究の結論】
腹部肥満の人は死亡するリスクが高いことがわかった。医師などの医療従事者はBMIだけで判断しないほうが良い。

いかがですか?

外見やBMIではリスクはわからない

ヘルスメーターに乗って、体重と、BMIを測って安心してはいませんか?
見た目に痩せぎみ、太りぎみ、BMIが正常範囲、というだけでの判断は間違っていることがこの研究からわかりますね。

腹部肥満はお腹の下の内臓脂肪が増えることで起こります。

腹膜と腸間膜の中の脂肪細胞が増えたのが内臓脂肪。  これらは、本来は薄い膜だが、食べすぎたり運動不足になって  余ったエネルギーを蓄えようとして、脂肪細胞が膨らみ数が増えてしまう。皮下脂肪はエネルギーの正規の貯蔵庫だが、内臓脂肪はもともとエネルギーを貯蔵するための組織だったわけではない。このことから、内臓脂肪は異所性脂肪とも呼ばれる。異所性脂肪がさらに進むと肝臓や膵臓などの臓器にも脂肪がたまり、肝疾患や膵炎、糖尿病やがんなどの原因となる。
腹膜と腸間膜の中の脂肪細胞が増えたのが内臓脂肪。
これらは、本来は薄い膜だが、食べすぎたり運動不足になって
余ったエネルギーを蓄えようとして、脂肪細胞が膨らみ数が増えてしまう。皮下脂肪はエネルギーの正規の貯蔵庫だが、内臓脂肪はもともとエネルギーを貯蔵するための組織だったわけではない。このことから、内臓脂肪は異所性脂肪とも呼ばれる。異所性脂肪がさらに進むと肝臓や膵臓などの臓器にも脂肪がたまり、肝疾患や膵炎、糖尿病やがんなどの原因となる。
内臓脂肪は、運動によって速やかに減ることもわかっています。
腹部肥満=内臓脂肪が多いということは、運動不足が原因のことが多いです。


この研究から、腹部肥満(内臓脂肪)の人は日ごろから運動習慣がなく、オーバーカロリーであることが推察されます。

健康の維持には、食生活と運動習慣の両方が大切であることを教えてくれていますね。


内臓脂肪については、こちらをご覧ください
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