今日は高血糖の悪循環についてお話します。
高血糖の悪循環 |
糖尿病でなくても血糖値が高いのはよくない
血糖(血中のグルコース、ブドウ糖とも呼ばれますね)が多くなりすぎることを、血糖値が高い状態、「高血糖」と呼んでいます。
高血糖は、糖尿病患者さんに特徴的ですが、高血糖が続くことは、糖尿病になっていない人でも、あまりありがたいことではないようです。
高血糖が続く→インスリンが効かなくなる→さらに血糖上昇(糖毒性)
上の図のように、
①運動不足に加えて、糖質が多い食事(ご飯やパン、糖質入り飲料、スイーツなどを多く)を食べて、
②血糖値が高い状態が続き、脂肪細胞にグルコースを中性脂肪の形で蓄えて、だんだん肥満になると、
③膵臓のベーター細胞がダメージを受けて、
④血糖値を下げてくれるインスリンが膵臓のベーター細胞から出にくくなり、
➌同時に体の細胞でも、インスリンの作用が効きにくくなって、グルコースを細胞が血中から取り込めず、
②の血糖が高い状態に悪循環してしまいます。
血糖が高い状態が続くと、本来、必要時にインスリンを追加してたくさん出してくれる膵臓は、懸命にインスリンを分泌しようとして負荷がかかりダメージを受け続けて、さらに体の細胞もインスリンの作用が効きにくい状態の「インスリン抵抗性」になってしまいます。
一方、脂肪組織では、脂肪細胞がどんどん増えて肥満が進み、特にお腹の中などに内臓脂肪(皮下脂肪以外の、本来脂肪を貯めない場所に脂肪がたまってしまう=異所性脂肪)が増えます。
これが、高血糖の悪循環と考えられます。
これを「糖毒性」とも呼びます。
単純糖質(グルコース)は体に必要なエネルギー源であると同時に、多すぎれば毒性を発揮してしまうのです。
ペットボトル症候群は悪循環の結果?
なぜ、高血糖が続くとこのように糖毒性となってしまうのか、まだ十分に解明されいませんが、肥満になることが最大のリスクなようです。
肥満になっていなくても、少なくとも、運動不足と単純糖質の多い食生活にはリスクがあるようです。
実際には「ペットボトル症候群」などが有名。
糖尿病の素因がある人が、糖質のたっぷり入っている清涼飲料水やスポーツドリンクをたくさん飲み続けると、急性の糖尿病になることがわかっています。
糖質
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