いきいき!エバーグリーンラブ

2014年9月29日月曜日

糖尿病予備軍は癌リスクが15%高い

以前、糖尿病予備軍についてお話ししました。
⇒4~5人に1人が糖尿病予備軍!

ちょっと復習しましょう。
糖尿病予備群 前糖尿病 糖尿病 血糖値 食後高血糖 グルコースプパイク インスリン抵抗性 癌リスク
食後の血糖値と糖尿病予備群=前糖尿病/糖尿病の判定 



前の食事から10~14時間後の空腹時に、血糖値が110~126mg/dLの人は「空腹時血糖異常(IFG)」

食後(食べ始めから2時間後)に、血糖値が140~200mg/dLの人は「耐糖能異常(IGT)」


と呼ばれ、どちらも糖尿病予備軍とされます。
最近はこの糖尿病予備群を「前糖尿病」とも呼びます。
日本での、糖尿病予備軍=前糖尿病と糖尿病の人は4~5人に1人の割合です。

現代の日本では、それだけ空腹時や食後の高い血糖値が続く人が多いということです。


さて今日は、この糖尿病予備軍=前糖尿病の人は癌になるリスクが15%高くなるという研究を紹介します。
Yi Huang et al, Prediabetes and the risk of cancer: a meta-analysis

これまでに行われた複数の研究の結果を条件をそろえてまとめなおして分析する、メタ解析という方法で、16件の研究から891,426人のデーターを分析しました。

16件の研究のうちわけは、4件がアジア、11件がアメリカかヨーロッパ、1件はアフリカでの研究でした。

その結果、糖尿病予備軍=前糖尿病の状態であることは癌になるリスクを平均で15%高めるという結果が得られました。

癌の種類別にみると、胃癌と大腸癌では相対リスクは1.55、肝臓癌で2.01、膵臓癌で1.19、乳癌で1.19、子宮内膜癌で1.60でした。気管支癌・肺癌、前立腺癌、卵巣癌、腎臓癌、膀胱癌ではリスクは上がりませんでした。

相対リスク2.01というのは、健康な人のグループで、ある一定の期間で肝臓癌になる人が1人だとすると、同人数の糖尿病予備軍=前糖尿病の人のグループでは同じ期間で肝臓癌になる人がおよそ2人になるということです。
言い換えれば、糖尿病予備軍=前糖尿病の人は肝臓癌に2倍かかりやすいといえます。

わかりにくいと思うので、絵にしてみました。
イメージできるかな?

耐糖能異常 IGT 空腹時血糖異常 IFG 大腸癌,肝臓癌,膵臓癌乳癌、子宮内膜癌、膀胱癌 リスク 増加 がんと糖尿
糖尿病予備軍・前糖尿病の人は肝臓癌に2倍かかりやすい


では、糖尿病患者さんではどうなのでしょう。

糖尿病(主に 2型糖尿病)の日本人の患者さんでは、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌、子宮内膜癌、膀胱癌のリスク増加することがわかっています。
糖尿病と癌に関する委員. 糖尿病と癌に関する委員会報告.糖尿病 56(6):374~390,2013

今回の研究が注目されるのは、糖尿病患者さんと同じように、糖尿病予備軍=前糖尿病の人でも癌のリスクが上がることがわかった点です。


糖尿病予備軍・前糖尿病の人は、空腹時血糖異常(IFG)や耐糖能異常(IGT)のどちらかあるいは両方になっています。
これらはインスリンの働きが悪くなるインスリン抵抗性になっているとなりやすくなります。

インスリン抵抗性というのは、脂肪細胞や筋肉の細胞がインスリンの指令に抵抗してグルコース(ブドウ糖)を取り込まなくなることを言います。
そして、脂肪細胞や、筋肉の細胞にグルコース(ブドウ糖)が取り込まれなくなって、血液の中にだぶついてしまうのです。
これが高血糖の状態。

こうなると、身体は血糖値を下げようとして、さらにインスリンを出そうとします。
ところが、このような状態の人の膵臓はすでに疲れきっていて、血糖値に見合ったインスリンを出すことができません。
それに加えて、インスリンの指令を受け取る細胞はすでに抵抗状態にあるので、いうことを聞いてくれません。

このようにして、血糖値は下がらなくなり、糖尿病へと進んでいくのです。


糖尿病と診断されていなくても、インスリン抵抗性になるような生活習慣、つまり、単純糖質の取りすぎ、食べすぎ、肥満、運動不足のような生活を続けると、糖尿病のリスクだけでなく、癌のリスクも上がってしまうということですね。

はじめにご紹介したように、糖尿病予備軍=前糖尿病と糖尿病の人は日本人の4~5人に1人。
この人たちはインスリン抵抗性になっている人といえます。
あなたの生活は、大丈夫ですか?

糖質や糖尿病については下記もご覧ください。

糖質
血糖になる栄養素
何を食べると血糖値が上がる?
「糖類オフ」と「糖質オフ」の違い
ブドウ糖と果糖の毒性
果糖はブドウ糖より危険
果糖は別腹
糖類を食べるとおなかがすく?
糖質は食べ物でとる必要はない?
糖質制限で二日酔いから解放?
アルコール飲料 角砂糖いくつ分?
スポーツドリンクで糖尿病に? 
お酒と糖類の依存性
あなたの1日の糖質量
糖質制限 糖質は何gまでOK?


糖尿病
4~5人に1人が糖尿病予備軍!
糖毒性で糖尿病予備軍に??
グルコーススパイクに注意
インスリンは肥満ホルモン?!
早食いはメタボの元
厚労省お墨付き栄養法で糖尿病?
低GI食品って意味ある?
やっぱりGIはあてにならない
糖尿病予備軍は癌リスクが15%高い

2014年9月22日月曜日

脂肪細胞が食欲をコントロールする


前回は脂肪細胞が脂肪滴(脂肪)に脂肪をため込んで、肥大化脂肪細胞となると脂肪組織が炎症して、全身に悪影響を与えることをお話ししました。

⇒脂肪細胞はパンパンに膨らみ、増えて、炎症!

今日は、脂肪細胞が食欲をコントロールしていることをお話しします。
この仕組みがわかると、なぜ人が太って行くのかが理解できると思います。

正常な食欲のコントロール

下の絵を見てください。
実は、脂肪組織の成熟脂肪細胞はホルモンを出して食欲をコントロールしています。

ダイエット 痩せない 内臓脂肪 食欲 コントロール 満腹中枢 摂食中枢 脂肪を燃やす 成熟細胞 太る 体質 カロリー レプチン アディポネクチン 脂肪細胞 脂肪燃焼 摂食中枢 満腹中枢 肥満 痩せホルモン イラスト おにぎり 脂肪が燃える エネルギー摂りすぎ おなかいっぱい 
レプチンと脂肪細胞の関係

適度に脂肪を貯えた成熟脂肪細胞は、食事でのカロリー摂取をモニターしていて、

①エネルギー摂りすぎた! もう十分

の信号を感知します。
すると、のように、脂肪細胞から出るホルモンの1つで、痩せホルモンとも俗に呼ばれるレプチンを出します。

レプチンは血液に入って、脳で

③満腹中枢を働かせて、同時に、摂食中枢を抑えてくれます。

すると、

④のように、もう十分おなかいっぱい、身体に悪いからもう食べるな!!信号を出して、

同時に体中の脂肪細胞に、脂肪を燃やしなさい!!信号を送ります。


こうして、成熟脂肪細胞は自分自身を含めて、余計な脂肪をため込まないように、食欲と脂肪燃焼をコントロールして、肥満を防いでくれているのです。

食べ過ぎが続くと食欲がコントロールできなくなる


ところが、このレプチンが出ているのに、食事を続け、食べ過ぎ、カロリーオーバーが続くとどうなるでしょう。

もちろん、成熟脂肪細胞はせっせと脂肪を貯め続けて、太り、やがて肥大化脂肪細胞になります。
ここら辺の仕組みはこちらをご覧ください⇒脂肪細胞はパンパンに膨らみ、増えて、炎症!


遺伝子 快感 報酬系 ダイエット 痩せない 内臓脂肪 食欲 コントロール 満腹中枢 摂食中枢 脂肪を燃やす 成熟細胞 太る 体質 カロリー レプチン アディポネクチン レプチン アディポネクチン 脂肪細胞 脂肪燃焼 摂食中枢 満腹中枢 肥満 痩せホルモン イラスト おにぎり 脂肪が燃える エネルギー摂りすぎ おなかいっぱい 
肥満の悪循環 満腹感がなくなる

すると、上の絵のように
(1)エネルギー摂りすぎた! もう十分 信号

を受けて、肥大化脂肪細胞はどんどんレプチンを出します(2)。
しかし、
多すぎるレプチンに脳の満腹中枢と摂食中枢は鈍感になり(3)

もう十分おなかいっぱい、身体に悪いからもう食べるな!!信号と、
脂肪を燃やしなさい!!信号(4)

出さなくなってしまいます。

こうなると、(5)のようにまた食欲が出て、全身の脂肪は燃えにくくなる。
さらに、エネルギー源がどんどん入ってくるので、脂肪細胞は脂肪を貯め、また、レプチンを出す……。

これが肥満の悪循環です。


人は本来、突然太ったりしない生物

人は急に太るのではありません。
長年の運動不足と過食を積み重ねて、満腹感が麻痺してきてだんだん太り、それとともに皮下脂肪と内臓脂肪の肥大化脂肪細胞が増えます。

これが続いて、人は太り続け、さらに、内臓脂肪では炎症が起こり続けているのです。

これが肥満が万病の元といわれるメカニズムです。


私たちは、自分の身体が求めてくる食欲などの、欲求や欲望をそのまま信じてはなりません。
欲求があっても、それは本当に必要でなく、害になることも多いのです。

欲求や欲望を満たされることを追い求める脳の報酬系が出来上がったのは、太古のこと。
飢餓に苦しみ、寒さに耐え、冬眠の必要があった生物の時代の遺伝子を、私たちは受け継いでいます。

食物に定期的には出会えなかった時代を思い描いてください。
お腹がすいたと感じたときに、一生懸命食物を探して食べたヒトは、生き残ることができました。
このような、「お腹がすいたら食べることで幸福感を感じた」ヒトの遺伝子が、後世に生き残ったわけです。

この「快感」を感じる脳の仕組みを報酬系といいます。
報酬系には、その快感を追い求めさせる性質があります。

空腹感を満たすという快感を追い求めること、つまり、積極的に食物を探して食べることは、太古の環境に合わせて、報酬系が仕組んだものなのです。

残念なことに、この報酬系は、(お金があるなどの条件がそろえば)食物がいくらでも食べられる現代の先進国に住むヒトでも、同じように働いています。
そして、私たちを着々と太らせていきます。

食品産業だけでなく、この報酬系のおかげで成り立っている産業もたくさんありますね・・・
その罠にはまらないように、しっかりと理性を働かせることが、現代を生き抜くということなのでしょう。

よろしければこちらも読んでください。

糖質
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糖質制限 糖質は何gまでOK?
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高血糖の恐ろしい結果、終末糖化産物(AGEs)とは?
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食べ物・栄養
食生活は進化の中で3回変わった
50歳超女性は夕食でタンパク50g
飲酒でボケが早まる!
砂糖入り飲料のリスク
おいしさの罠
米国マクドナルド が抗生物質与えた鶏肉の使用をやめる
食品のコレステロールは気にしなくてOK
エナジードリンクは飲んでもOK?
短い期間でも、健康な食事でがんのリスクが減る
カメはなぜ長生きか?
早い、うまい、安いが身を滅ぼす
血糖値だけでない空腹感のメカニズム


2014年9月21日日曜日

レシピ*低糖質チョコレートブラウニー

大豆 だいず 煮大豆 卵 たまご ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質
低糖質レシピ第三弾、チョコレートブラウニーです。

チョコレートは、カカオマスに砂糖、粉乳などを混ぜて作られます。
カカオマスというのは、カカオ豆から作るもので、カカオパウダーとカカオバターがまざったものです。

ですから、カカオマスに、砂糖の代わりにエリスリトールを加えれば、低糖質で似たようなものができるはずです。
ただ、カカオマスは高いので、安く済ませるために、カカオパウダーとバターで代用しました。


もちろん、チョコレートを作るのは難しいので、簡単にできそうな焼き菓子でチャレンジ。
タンパク質成分が入れば焼いて固まります。
これにはを2コ使いました。

小麦粉の代わりに、大豆を使いました。
大豆パウダーだとパサパサしてしまうので、水煮大豆を使っています。
自分で煮れば安くできます。

カカオは味が濃いので、大豆くささは感じません。
ただし、19%程度、糖質を含んでいます。

カカオパウダーは、森永のローヤル®NPCココアを使っています。
2kg入っていて、たくさん使う方にはお得です。

カカオパウダーは、「ココア」という商品名で売られているケースが多いようですが、「ココア」という名前の商品には、砂糖の入っているものと入っていないものがあります。
よく見て、入っていないものを選んでください。



【材料】

水煮大豆      100g  (乾燥大豆45g分)  糖質 4.4g
ふすま(ブラン)   40g                     4g
カカオパウダー(砂糖なし)   70g             13g
ラカンカット      70g                     0g
卵            2コ                    0.4g
バター         50g                    0.1g  
塩           小1/2                 
ラム酒        大さじ2
クルミ        お好みで           糖質合計 21.9g(クルミ以外)                

煮大豆は、缶詰の水煮大豆でも大丈夫です。
ただし、水加減が変わってきます。

かなり苦めですので、ラカンカットを増やした方がよいかもしれません。
ラカンカットはいくら増やしても、血糖値に影響ありません。

焼きあがりが455gだったので、糖質は5%程度の計算です。
(ラカンカットは糖質ですが、血糖をあげないので、ここでは糖質としてカウントしていません)

ラカンカットはパルスイート カロリー0やラカントでも代用できます。
詳細はこちらをご覧ください
糖質と糖類の違いについてはこちらをご覧ください

大豆 だいず 煮大豆 卵 たまご ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質 水煮大豆
【作り方】


1.大豆を柔らかくなるまで煮る

  (私は水で戻した大豆を、圧力鍋で30分煮ています。たくさん煮て、冷凍しておくと便利)

大豆 だいず 水煮大豆 バイタミックス ミキサー 砂糖なし チョコレートケーキ 卵 たまご レシピ 作り方 クックパッド ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 簡単 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質
大豆 だいず 水煮大豆 バイタミックス ミキサー 砂糖なし チョコレートケーキ 卵 たまご レシピ 作り方 クックパッド ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 簡単 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質
2.ミキサーに、大豆、卵を入れて、トロトロになるまで粉砕する
  私はバイタミックスを使っています

大豆 だいず 水煮大豆 バイタミックス ミキサー 砂糖なし チョコレートケーキ 卵 たまご レシピ 作り方 クックパッド ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 簡単 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質

3.2のミキサーに、細かく切ったバター、塩を入れ、合わせて粉砕する


4.3をボールに入れ、ラカンカットを加え、泡だて器で混ぜ合わせる



5.4にカカオパウダーを少しずつふるいながら加え、泡だて器で混ぜる

6.5にふすま、ラム酒を加え、ヘラで混ぜる。
  かなり、ねっとりした感じ


7.バットにクッキングシートを敷き、6の生地をのばす
  厚さは3cm程度
  生地
は膨らまないので、焼き上がりとサイズは変わりません

写真 大豆 だいず 水煮大豆 バイタミックス ミキサー 砂糖なし チョコレートケーキ 卵 たまご レシピ 作り方 クックパッド ラカント ラカンカット エリスリトール バイタミックス オーブン バター ふすま ブラン ラム酒 小麦を使わない 低糖質 簡単 ダイエット カロリーオフ 低カロリー 小麦フリー チョコレート ブラウニー レシピ 作り方 ココア カカオ パルスイート お菓子 ケーキ 焼き菓子 糖質  写真は、上に砕いたクルミをまぶしています


8.オーブン(余熱なし)140℃で30分焼く

 焼き具合はオーブンによって異なります
 竹串を刺して、生地がついてこなければOK


9.焼きあがったら、食べやすいサイズにカット


も見てくださいね。

うがい薬のレシピもあります。
レシピ*うがい薬

2014年9月17日水曜日

脂肪細胞はパンパンに膨らみ、増えて、炎症!

前回はエネルギー銀行の脂肪細胞に、脂肪がたまる仕組みをお話ししました。

⇒脂肪をためる仕組み

今日はいよいよ、エネルギーを貯めこみすぎて景気が悪くなった身体での脂肪細胞エネルギー銀行の末路をお話しましよう。

さて、白色脂肪細胞はまず、前駆脂肪細胞という脂肪細胞の赤ちゃんが、脂肪を貯えていって脂肪滴(脂肪の塊)を作り、成熟脂肪細胞になるのでした。

下の絵を見てください。


TNFα, アディポネクチン, インスリン抵抗性, 前駆脂肪細胞, 成熟脂肪細胞, 炎症, 白色脂肪細胞, 肥大化脂肪細胞, 脂肪組織, アンジオテンシノーゲン,MCP-1, PAI-1,炎症,内臓肥満,
善玉の成熟脂肪細胞から悪玉の肥大化脂肪細胞へ

優良企業の成熟脂肪細胞


前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞に成長した白色脂肪細胞は、上の絵のように適正な大きさの時には、アディポネクチンというインスリンの働きを助ける物質を出しています。

脂肪細胞から出たアディポネクチンは、血液に乗って全身の細胞に行きわたります。
そして、インスリンが働きやすくしたり、脂肪を燃やしたり、炎症を抑えたりして、動脈硬化にならないように働いています。
心臓に対しても、太らないように保護しています。

善玉社員である成熟脂肪細胞は、お客様である全身の細胞に役に立つアディポネクチンを貸出しているわけです。
優秀な銀行員ですね。

同時に、インスリンの指令で、食事で血液に入ってくる脂肪酸やグルコース(ブドウ糖)をせっせと脂肪にして脂肪滴にため込みます。

貯めこむ脂肪滴の量が適正な間は、成熟脂肪細胞は優良社員なのですが、脂肪滴は段々と大きくなります。
脂肪滴が大きくなりすぎると、成熟脂肪細胞は肥大化脂肪細胞になります。

脂肪滴が大きくなりすぎ、脂肪細胞は悪玉社員に


こうなると、銀行員は一気に悪玉社員に変身。
高血圧の原因となるアンジオテンシノーゲンや血が固まる原因となるPAI-1などをまき散らして、全身の細胞に迷惑をかけます。

反対に、正義の味方だったアディポネクチンは出なくなって、インスリンの指令が届きにくくなリます。
そのため、脂肪酸やグルコース(ブドウ糖)を取り込む能力にも限界がきます。

取り込まないだけではなく、肥大化脂肪細胞は大きくなりすぎて苦しいので、脂肪滴の中性脂肪を分解して、脂肪酸を血液に放出してスリムになろうとします。
でも、わずかな効果しかありません。
さらに悪いことに、脂肪酸の血液中の濃度が高くなると、インスリンはさらに働きにくくなります。

となると・・・血液中には脂肪酸があふれてしまいます。

肥大化脂肪細胞がパンパンになると、脂肪細胞は増える


こうなると、脂肪を貯めるために新しい細胞を増やすしかありません。
赤ちゃんの前駆脂肪細胞が成熟脂肪細胞になります(分化)。

新しくできた成熟脂肪細胞は細胞分裂して仲間を増やし、どんどん入ってくる脂肪酸やグルコース(ブドウ糖)に対処しようとします。

つまり、脂肪滴がパンパンに膨れて肥大化すると、細胞分裂する。
増えた成熟脂肪細胞にさらに脂肪をため込み、肥大化脂肪細胞が増える
という悪循環に陥ります。

脂肪組織がどんどん大きくなって、身体はますます太るわけです。


ちなみに、1つの脂肪細胞の容積は最大400倍にも膨れ上がるといいます。
健康な成人では脂肪細胞の数は300億個といわれていますが、肥満者では最大600億個もの脂肪細胞を抱えていることもあります。

TNFα, アディポネクチン, インスリン抵抗性, 前駆脂肪細胞, 成熟脂肪細胞, 炎症, 白色脂肪細胞, 肥大化脂肪細胞, 脂肪組織, アンジオテンシノーゲン,MCP-1, PAI-1,炎症,内臓肥満,
白色脂肪細胞の成長と肥大化

エネルギー銀行暴走!炎症物質を出し始める

こうなると、もう、インスリンの指令もまったく受け入れられなくなります。
このような状態をインスリン抵抗性といいます。

命令系統が破たんして、悪玉社員ばかりになって、通常業務ができなくなったエネルギー銀行は、暴走を始めます。

脂肪酸やグルコース(ブドウ糖)を取り込む代わりに、下の絵のような、炎症を起こす物質を出し始めるのです。


TNFα, アディポネクチン, インスリン抵抗性, 前駆脂肪細胞, 成熟脂肪細胞, 炎症, 白色脂肪細胞, 肥大化脂肪細胞, 脂肪組織, アンジオテンシノーゲン,MCP-1, PAI-1,炎症,内臓肥満,
肥大化脂肪細胞とTNF-α
炎症を起こす物質とは何かというと、MCP-1とTNFα
ちょっと、聞きなれないかもしれませんが、この二つがエネルギー銀行を破たんさせる悪者です。

限界に達した肥大化脂肪細胞は、まず、MCP-1を出しします。
MCP-1は、血管を流れる白血球の1種の単球を活性化させて、マクロファージにして自分の周りに呼び寄せます。
マクロファージTNFαを出して、炎症を引き起こします。


こうして、肥大化白色脂肪細胞がたくさんある内臓脂肪組織は、もはや脂肪を貯めておくエネルギー源銀行ではなく、炎症が絶えない「火の車」の組織になっていくのでした。

この「炎症」が絶えない状態がヤバイ!!のです。

内臓脂肪の炎症が続くと、糖尿病だけでなく、心筋梗塞や脳卒中をひき起こす動脈硬化や、癌の発病リスクも上がることがわかっています。

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4~5人に1人が糖尿病予備群!
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カメはなぜ長生きか?
早い、うまい、安いが身を滅ぼす
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2014年9月15日月曜日

脂肪を貯めるしくみ

運動不足 ホルモン感受性リパーゼ リポタンパクリパーゼ リポ蛋白リパーゼ ダイエット 皮下脂肪 中性脂肪トリグリセライド  サイクル 白色脂肪細胞 脂肪酸 出入り 中性脂肪脂肪酸サイクル 中性脂肪 トリグリセリド グリセリン はくしょくしぼうさいぼう しぼうさん ちゅうせいしぼう とりぐりせりど ぐりせりん
前回は内臓脂肪と脂肪細胞の種類についてお話ししました。

今日は、脂肪細胞が脂肪を貯めるしくみについて見てみましょう。

本来、白色脂肪細胞は飢餓に備えるために、インスリンの指示を受けて、グルコースや脂肪分(脂肪酸)を脂肪として細胞内に貯えておくのが役割です。

下の絵を見てください。
脂肪組織の中に小さめなのと大きな脂肪細胞とがありますね。
脂肪をためて大きくなった脂肪細胞もあります。

白色脂肪細胞 脂肪酸 出入り 中性脂肪脂肪酸サイクル 中性脂肪  イラスト 図 トリグリセリド グリセリン はくしょくしぼうさいぼう しぼうさん ちゅうせいしぼう とりぐりせりど ぐりせりん運動不足 ホルモン感受性リパーゼ リポタンパクリパーゼ リポ蛋白リパーゼ ダイエット 皮下脂肪 中性脂肪トリグリセライド  サイクル 白色脂肪細胞 脂肪酸 出入り 中性脂肪脂肪酸サイクル 中性脂肪 トリグリセリド グリセリン
脂肪組織の成熟脂肪細胞と肥大化脂肪細胞 



脂肪細胞はエネルギー源の銀行


白色脂肪細胞はまず、前駆脂肪細胞という脂肪細胞の赤ちゃんが、脂肪を貯えていって脂肪滴を作り、成熟脂肪細胞になります。
貯える脂肪の原料は。脂肪酸とグリセリンやグルコース(ブドウ糖)です。

成熟脂肪細胞は、全身のエネルギー源の銀行のような役割を果たしています。
お金は脂肪酸。

つまり、栄養が余った時には脂肪にして貯えて、エネルギー源が必要な時に脂肪酸にして血液に放出する、つまりエネルギー源のお金である脂肪酸をおろして、ばらまくわけです。

下の絵は脂肪細胞での脂肪酸の出入りを描いています。


運動不足 ホルモン感受性リパーゼ リポタンパクリパーゼ リポ蛋白リパーゼ ダイエット 皮下脂肪 中性脂肪トリグリセライド  サイクル 白色脂肪細胞 脂肪酸 出入り 中性脂肪脂肪酸サイクル 中性脂肪 トリグリセリド グリセリン はくしょくしぼうさいぼう しぼうさん ちゅうせいしぼう とりぐりせりど ぐりせりん イラスト 図
脂肪細胞での脂肪酸の出入りと中性脂肪脂肪酸サイクル


上の絵のなかのオレンジの細い糸のような脂肪酸(遊離脂肪酸)グリセリン(オレンジの3連玉)に注目してください。
グリセリンはグリセロールとも呼ばれます。

3つの脂肪酸が集まってグリセリンの3つの玉にくっついたものが中性脂肪です。

脂肪酸グリセリンは脂肪細胞の細胞膜を自由に出入りできます。

でも、中性脂肪は大きいので脂肪細胞の細胞膜を通り抜けられません。

このような性質を利用して・・・つまり、脂肪酸グリセリン中性脂肪に変えたり、反対に中性脂肪脂肪酸グリセリンに変えたりして、脂肪細胞はお金の出し入れをしています。


脂肪細胞がお金を貯えるとき


では、食事をしたときのお金の流れをみてみましょう。

炭水化物や糖類を含んだ食事をすると血糖値(血液中のグルコース濃度)があがりインスリン(紫の玉)が出てきます。

インスリンは、脂肪細胞の細胞膜の近くにあるリポタンパクリパーゼ(緑の玉)という酵素を活性化させます。

リポタンパクリパーゼには、中性脂肪脂肪酸グリセリンに分解する働きがあります。

脂肪酸グリセリンは脂肪細胞の中に入ることができるので、どんどん、脂肪細胞に取り込まれます。

脂肪細胞に取り込まれた脂肪酸グリセリンは、脂肪細胞のなかで中性脂肪に変わります。

中性脂肪は細胞膜を通り抜けられないので、脂肪細胞に貯まります。

これが脂肪となり、やがて脂肪滴となります。

こうして、銀行にお金が貯えられるのです。

この過程をよくみると、グルコース(ブドウ糖)が入ってきたことがきっかけとなって、脂肪細胞に中性脂肪がたまることがわかりますね。

脂肪細胞がお金をばらまくとき


今度は、食事の間隔があいたり、運動したりしたときの様子を見てみましょう。

身体がエネルギー源を要求するときには、ノルアドレナリンやグルカゴンなどのホルモンが出てきて、脂肪細胞の中にあるホルモン感受性リパーゼ(ピンクの玉)という酵素を働かせます。

ホルモン感受性リパーゼ中性脂肪を分解して、脂肪酸グリセリンにします。

ばらばらになった脂肪酸とグリセリンがどうなるかは、もうお分かりですね。
これらは細胞の外に出て行って、血液に入り、エネルギー源として利用されるのです。



このように、
中性脂肪脂肪酸グリセリンはサイクルを作って調整されているのです。
うまくできてますね。

脂肪細胞が貯えるのは中性脂肪だけでなく、グルコース(ブドウ糖)も細胞内で脂肪に組み替えて貯えます。
ここら辺はまたの機会に。


お金(エネルギー源)は循環しないと不景気に


こうして脂肪細胞は
エネルギー源銀行として働いています。

摂取カロリーが多くなり、エネルギーが多く入ってきているのに運動不足でエネルギーを消費しないと、預金が増えすぎて、ローンでの金利でもうけられなくなります。

エネルギー源銀行の経営が悪くなってしまうのです。

経済と同じで、お金(エネルギー源)は循環しないと不景気になるのです。

次回は、経営が悪くなった脂肪細胞エネルギー銀行の末路をお話しします。
脂肪細胞はパンパンに膨らみ、増えて、炎症!

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